礼真琴さんに思うこと

もしかして、ベルサイユのばら 宝塚歌劇団星組

礼真琴さんは私が宝塚歌劇の沼に落ちたきっかけだった。

トップスターは就任と同時に近い将来の退団も決まるようなものなので驚きはない。

残念でも悲しくもない。

ただ寂しい、日本武道館5回分くらい。

あとは感謝、それだけ。

心残りがあるとすれば、100%当書き演目の大劇場公演をもう1作やってほしかった。

同期のトップスターは柚香光さんが6作のうち「元禄バロックロック」「巡礼の年」「アルカンシェル」の3作、月城かなとさんが5作のうち「フリューゲル」「Eternal Voice」の2作。

礼真琴さんは8作のうち、実質お披露目公演「眩耀の谷」の1作のみで、海外ミュージカル「1789」、世界的人気映画の劇場版「RRR」、劇団☆新感線との初コラボ「阿修羅城の瞳」と話題作には事欠かなかったものの、同時に就任した舞空瞳さんと円熟したコンビのオリジナル作品の芝居を見たかったのが本音だ。

宝塚歌劇の独自性は、若年のうちに同じ教育を受けて入団する専属俳優のみが所属し、成長過程を近くで見てきた劇作家が脚本・演出を手掛け、自前の劇場を持ちほぼ同じカンパニーで興行を続けているところで、当書きにはうってつけの環境が揃っているはず。

無論、Takarazuka “Revue” Companyで”Musical”とは呼ばず、基本は二部構成で二部のショーがその役割を大きく担っているのは理解しているが、芝居だけの一本物は数あれど、ショーだけの一本物は先の宙組公演「Le Grand Escalier」が特別と銘打たれたように例外だ。

何年に一人と言われた逸材を専属作家の手でもう一度余すところなく描き出してほしかった。

裏を返せば礼真琴さんが宝塚歌劇の枠に収まりきらないほど器が大きかった証かもしれない。

まだ「記憶にございません」東京宝塚劇場公演がこれから始まるところで、名残惜しむには早すぎる。

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