風間柚乃さんの悪だくみ

もしかして、ベルサイユのばら 宝塚歌劇団月組

「Deep Sea」に続き「応天の門」を見る。

菅原道真を演じる月城かなとさんは知的な役がとても似合う。

先に書いた礼真琴さんが演じる役の悪の倒し方は文字通り体当たり、全身全霊で立ち向かって行くのに対し、月城さんが演じる役は権謀術数で悪を懲らしめる、そんなイメージだろうか。

この作品で印象的なのは藤原基経を演じた風間柚乃さん。

月城さんの対になる役どころで、悪っぷりが見事だった。

配役の相関関係だけを見ると、テンプレートは鳳月杏さんが務めそうな印象で、風間さんは月城さん側の在原業平のポジションが多い気がする。

原作も知らず物語における比重は分からないが、そのスイッチングが効果的だったのかもしれない。

吉祥丸との思い出にセンチメンタルになる場面で見せる幼さも儚く美しかった。

最後に菅原道真がそれとなく清和帝へ中に潜む鬼に気を付けるよう進言した後の不敵な笑みがたまらなく不気味で、「してやられた」という意味なのか「まだまだこんなものではない」という意味なのか、余韻を残して捌けていく姿に見入ってしまった。

完全な創作で構わないので、風間さんの悪だくみの続編が見たいと思った。

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