柚香光さんの幻影

もしかして、ベルサイユのばら 宝塚歌劇団花組

一年前の今日、私は宝塚大劇場で花組公演「鴛鴦歌合戦」「GRAND MIRAGE」を観劇した。

柚香光さんに抱いていたビジュアルインパクトで見る者を有無を言わさず叩きのめすイメージとは趣を異にした作風だったが、トークなどオフステージで見せる素の柔らかさが表出しているようで余念なく楽しむことができた。

その中で、いつもの柚香さんが見られたのが「夜の街の幻影」の場面。

あらためてセルディスクで見直すと変わらない驚きと新しい発見があり、一年が経った今でも新鮮に楽しむことができた。

劇場で呆気にとられたのは男役さんのリフトの高さと時間だ。

冒頭、凛乃しづかさんと朝葉ことのさんのふたりを代わる代わる持ち上げ、遅い速度で回りながら移動する。

特に最初の綺城ひか理さんと最後の侑輝大弥さんは肩の高さで娘役さんの体をほぼ水平に担ぎ上げていて、拍手をしそうになってしまった。

黒を基調に黄色が差し入れられた衣装は暗闇と灯りがモチーフだろうか。

柚香さんだけが黄色のレザージャケットを纏っている。

肘先が出ていて袖をまくっているとばかり思っていたら、最初から上腕部に皺の寄ったデザインだった。

腕を振って踊っても落ちてこないので当然なのだが、気づかなかったのは袖をまくった柚香さんがあまりにも絵になりすぎるからだ。

中盤でテンポがあがり下級生が前に出て踊る場面の影コーラスの歌詞はやはり分からなかった。

それもまた、夏の幻影か。

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